2025年3月期第2四半期決算短信から読み解くNTNの適正株価と目標株価

2024年11月6日

NTNの適正株価と目標値

等速ジョイントは世界シェア2位、ハブベアリングは世界トップと業界シェア自体は優秀な企業
低位株なので今後、改革が進めば大化けする可能性ありだが足元では業績低迷中の為
買いにくい状況

1. 成長性|成長率の低迷と構造改革の必要性

  • 前年同期比1.0%増加していますが、依然として成長率は低調で、経常利益は28.7%減少
  • 日本とアジアでの売上減少に加え、欧米市場の需要低迷が全体に影響しています。

2. 割安性:業績の下方修正により割安感低下

  • ネットキャッシュ比率が低く、業績の下方修正により割安感は低下しています。
  • 配当利回りは4%以上と高く、低位株であることから、業績改善が見られれば株価上昇の可能性も秘めています。

3. 収益性:|地域ごとの収益力にばらつきあり

  • 前年同期比47.1%増で改善していますが、経常利益の減少と21億2,500万円の純損失が課題。
  • 米州および欧州での損失が大きく、収益全体に悪影響を及ぼしています。これらの地域での収益強化が今後の重要課題です。

4. 財務健全性:|キャッシュフロー減少が安定性に影響

  • 自己資本比率が28.5%とやや低めで、総資産は前年度比で2.5%、純資産も4.2%減少。
  • 営業キャッシュフローが前年同期比で57.8%減少し、資金の流れに不安が生じています。借入依存度が高く、財務基盤の安定化が求められる状況です。

総合評価:|成長と収益性の向上が課題

純損失が続き、特に欧米市場の低迷が課題です。成長性と収益性を強化するためには、事業構造改革と財務基盤の安定化が重要です。

NTNの適正株価

業績

直近3年間をベースにした適正株価

(単位:百万円)
事業価値173913.3333
流動性資産合計556,088
投資その他の資産合計42,341
流動性負債合計361,454
固定負債合計257,320
財産価値164,684
企業価値81,278
株式発行部数532,463,527
1株当たりの価値152.6443206

2025年予想をベースにした適正株価

(単位:百万円)
事業価値220000
流動性資産合計556,088
投資その他の資産合計42,341
流動性負債合計361,454
固定負債合計257,320
財産価値164,684
企業価値127,364
株式発行部数532,463,527
1株当たりの価値239.1979798

2025年3月期第2四半期の業績概要

1. 連結経営成績(累計)

  • 売上高: 4,139億4,700万円(前年同期比1.0%増)
  • 営業利益: 99億4,900万円(前年同期比47.1%増)
  • 経常利益: 34億8,300万円(前年同期比28.7%減)
  • 親会社株主に帰属する中間純損失: 21億2,500万円(前年同期は純利益41億2,400万円)

2. 連結財政状態

  • 総資産: 8,878億5,200万円(前年度末比2.5%減)
  • 純資産: 2,690億7,700万円(前年度末比4.2%減)
  • 自己資本比率: 28.5%(前年度末29.0%)

3. セグメント別業績

  • 日本: 売上高1,758億1,400万円(前年同期比2.4%減)、セグメント利益50億4,700万円(前年同期比20.7%増)
  • 米州: 売上高1,417億6,000万円(前年同期比5.9%増)、セグメント損失9億7,700万円(前年同期損失23億8,100万円)
  • 欧州: 売上高949億8,800万円(前年同期比2.5%増)、セグメント損失28億6,500万円(前年同期損失21億4,600万円)
  • アジア他: 売上高849億1,100万円(前年同期比0.7%減)、セグメント利益74億3,500万円(前年同期比5.6%増)

2025年3月期通期の業績予想

  • 売上高: 8,150億円(前期比2.5%減)
  • 営業利益: 220億円(前期比21.8%減)
  • 経常利益: 90億円(前期比55.0%減)
  • 親会社株主に帰属する当期純損失: 160億円(前年は純利益)
  • 1株当たり当期純損失: 30.18円

経営環境と戦略

  • 経済環境: 国内外での景気回復基調は見られたものの、インフレの影響と一部地域での需要減少が影響しています。特に欧米市場において需要が減退していることが損益に響いています。
  • 事業戦略: NTNは新中期経営計画「DRIVE NTN100」Finalに基づき、事業構造改革と生産再編を進め、収益力の向上に注力しています。また、SQCCD(品質、コスト、納期、サービス、環境)強化を通じて業務効率化を図っています

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