東海カーボンの適正株価と目標値
鉄鋼生産低迷で業績不調が続くがトランプ政権が追い風になるかも
1000株以下だと3年以上の長期保有が必要だが株主優待ももらえるし配当利回りも3%以上ある
ので大きく下がった時には長期保有目的で買うのはあり
1. 成長性:|一部成長はあるが全体では低迷
- 売上高は前年同期比で3.4%減少し、主要事業であるスメルティング&ライニング事業と黒鉛電極事業で大幅な減収が見られます。
- 一方、ファインカーボン事業は25.2%増、カーボンブラック事業も7.4%増と一部の成長が確認されていますが、全体的な成長性は限定的です。
2. 割安性:|トランプ政権誕生により割安感あるか?
- 純利益は前年同期比で73.9%減少し、通期でも前年比41.1%減少が予測されているため、利益面での安定性に課題があります。
- トランプ大統領によりエネルギー自給とエネルギードミナンス(優位性)の達成を掲げており、石油や天然ガスの生産拡大を推進しています。これにより、エネルギーコストの低下やインフラ整備の促進が期待され、鉄鋼業界の生産活動が活発化する可能性があります。
3. 収益性:|利益減少が続き、収益性に課題
- 営業利益は前年同期比で48.9%減少し、経常利益も51.3%減少するなど、収益性が大幅に低下しています。
- 黒鉛電極事業やスメルティング&ライニング事業での損失が大きく、全体の収益に悪影響を及ぼしています。
4. 財務健全性:|健全な基盤ながら収益低迷の影響が懸念
- 自己資本比率は50.3%で、安定した財務基盤を保っており、総資産も前年度末比で1.7%増加しています。
- ただし、営業利益とキャッシュフローの減少により、今後の資金計画には慎重な対応が必要です。
総合評価:|成長分野は進展するも主要事業の低迷が課題
- ファインカーボン事業など成長が見られる分野があり、リスク管理と成長戦略の強化を図っています。
- 主要事業の減収や収益低迷、外部リスクの影響を受けやすいため、安定した成長と収益基盤の強化が必要です。
- トランプ政権による追い風に期待して2→3点の評価。
東海カーボンの適正株価
業績
直近3年間をベースにした適正株価
| (単位:百万円) |
事業価値 | 346543.3333 |
流動性資産合計 | 257,449 |
投資その他の資産合計 | 39,443 |
流動性負債合計 | 95,837 |
固定負債合計 | 192,849 |
財産価値 | 181,888 |
企業価値 | 335,582 |
株式発行部数 | 224,943,104 |
1株当たりの価値 | 1491.852506 |
2024年予想をベースにした適正株価
| (単位:百万円) |
事業価値 | 230000 |
流動性資産合計 | 257,449 |
投資その他の資産合計 | 39,443 |
流動性負債合計 | 95,837 |
固定負債合計 | 192,849 |
財産価値 | 181,888 |
企業価値 | 219,039 |
株式発行部数 | 224,943,104 |
1株当たりの価値 | 973.7511224 |
2024年12月期第3四半期の業績概要
連結経営成績(累計)
- 売上高: 2,586億5,900万円(前年同期比3.4%減)
- 営業利益: 152億1,100万円(前年同期比48.9%減)
- 経常利益: 160億9,700万円(前年同期比51.3%減)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益: 55億8,400万円(前年同期比73.9%減)
連結財政状態
- 総資産: 6,511億2,400万円(前年度末比1.7%増)
- 純資産: 3,624億3,700万円(前年度末比0.6%増)
- 自己資本比率: 50.3%(前年度末50.7%)
セグメント別業績
- カーボンブラック事業: 売上高1,193億7,900万円(前年同期比7.4%増)、営業利益163億7,100万円(前年同期比2.8%増)
- ファインカーボン事業: 売上高405億9,000万円(前年同期比25.2%増)、営業利益104億1,700万円(前年同期比38.8%増)
- スメルティング&ライニング事業: 売上高461億3,300万円(前年同期比22.4%減)、営業損失103億5,100万円
- 黒鉛電極事業: 売上高368億9,600万円(前年同期比19.6%減)、営業損失23億3,600万円
- 工業炉及び関連製品事業: 売上高81億6,300万円(前年同期比17.4%減)、営業利益17億9,400万円(前年同期比29.7%減)
2024年12月期通期の業績予想
- 売上高: 3,700億円(前期比1.7%増)
- 営業利益: 230億円(前期比40.6%減)
- 経常利益: 230億円(前期比44.7%減)
- 親会社株主に帰属する当期純利益: 150億円(前期比41.1%減)
- 1株当たり当期純利益: 70.35円
経営環境と戦略
- 経済環境: 米国経済はソフトランディングの期待が高まる一方、欧州と中国は低迷を続けており、ウクライナ情勢や中東情勢の不透明さが影響を及ぼしています。
- 戦略: 2026年までの中期経営計画「T-2026」を掲げ、主力事業の収益基盤強化とサステナビリティ施策に注力。ファインカーボンと工業炉事業に積極投資し、黒鉛電極事業の構造改革を進めることで、企業価値の向上を目指しています