2025年3月期第2四半期決算短信から読み解く日本特殊塗料の適正株価と目標株価

日本特殊塗料の適正株価と目標値

中国景気の影響を懸念していたが、何とか持ちこたえてくれている
財務が安定しているので買いやすいのに高配当でまだまだ割安水準
1500円以上は余裕??

1. 成長性|塗料関連の増収も全体的には限定的

  • 売上高は前年同期比で1.5%減少していますが、集合住宅の改修工事に伴う塗料関連事業の増収が見られます。
  • 自動車製品関連事業ではコスト低減により利益が増加していますが、一部車種の生産停止や台風の影響もあり、全体として成長は限定的です。

2. 割安性:利益減少も安定した利益確保なのに割安水準

  • 営業利益と経常利益は前年同期比でそれぞれ16.8%および18.7%減少し、純利益も13.9%減少しています。
  • 高配当で50%以上も上昇期待できる割安水準。

3. 収益性:|塗料事業が好調も、原材料コストの課題あり

  • 塗料関連事業での営業利益が大幅に増加しています。
  • 一方、自動車関連事業の売上減少と収益性低下が全体に影響し、エネルギーや原材料のコスト上昇が課題です。

4. 財務健全性:|自己資本比率改善と負債減少で安定性が強化

  • 純資産が増加し、自己資本比率は65.9%に改善しています。
  • 負債が減少しており、財務の安定性が強化されています。

総合評価:|塗料事業の成長と財務の健全性に強み

  • 日本特殊塗料株式会社は塗料事業の成長が見られる一方で、自動車製品の販売停滞や原材料費の上昇が業績に影響しています。
  • 財務面での健全性は評価できますが、外部環境へのリスク管理と収益性改善が今後の課題です。

日本特殊塗料の適正株価

業績

直近3年間をベースにした適正株価

(単位:百万円)
事業価値23393.33333
流動性資産合計35,282
投資その他の資産合計25,595
流動性負債合計16,518
固定負債合計5,757
財産価値41,055
企業価値58,692
株式発行部数23,611,200
1株当たりの価値2485.758171

2025年予想をベースにした適正株価

(単位:百万円)
事業価値32500
流動性資産合計35,282
投資その他の資産合計25,595
流動性負債合計16,518
固定負債合計5,757
財産価値41,055
企業価値67,798
株式発行部数23,611,200
1株当たりの価値2871.450837

2025年3月期第2四半期の業績概要

2025年3月期通期の業績予想

  • 売上高: 637億円(前年同期比1.5%減)
  • 営業利益: 32億5,000万円(前年同期比16.8%減)
  • 経常利益: 48億5,000万円(前年同期比18.7%減)
  • 親会社株主に帰属する当期純利益: 34億円(前年同期比13.9%減)
  • 1株当たり当期純利益: 156.34円

業績予想の主な要因

  • 塗料関連事業: 主力の防水材と建築・構築物用塗料の販売が堅調に推移。特に集合住宅の大規模改修工事に伴い、工事関連の売上が前年同期比で37.9%増加し、増収を実現しています。原価と経費の低減策も功を奏し、営業利益は前年同期比198.4%増となっています。
  • 自動車製品関連事業: 国内自動車メーカーでの一部車種生産停止や台風による工場の稼働停止の影響で、吸・遮音材の売上が3.7%減少。しかし、生産体制の合理化と原価低減努力により、利益は前年同期比13%増加しています。

経営環境と戦略

  • コスト圧力: 原材料やエネルギー価格の高止まりが業績に影響する可能性があるため、原価低減と経費抑制策を引き続き徹底する方針です。
  • 中期経営計画の推進: 今期が最終年度であり、効率的な生産体制やサステナビリティ経営の強化、さらなる技術開発に取り組んでいます。

財務状況

  • 総資産: 前期比31億円減の843億円で、主に現金および預金の減少が原因です。
  • 負債: 前期比56億円減少し、負債合計は222億円。支払手形・買掛金や電子記録債務が減少しています。
  • 純資産: 前期比24億円増加し、自己資本比率は65.9%に改善しています。

キャッシュフロー

  • 営業キャッシュフロー: 13億円の支出となり、前年の37億円の収入から大幅に減少しました。仕入債務の減少や法人税支払いの影響を受けています。
  • 投資キャッシュフロー: 5億円の支出で、有形・無形資産の取得が影響しています。
  • 財務キャッシュフロー: 15億円の支出となり、長期借入金返済や配当支払いが主な要因です。

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