2025年3月期第2四半期決算短信から読み解く日本精機の適正株価と目標株価

日本精機の適正株価と目標値

高配当銘柄で割安水準、適正価格は倍以上のため20~30%の上昇も硬いので短期売買でもオススメ
懸念点が中国景気停滞で業績が再び低迷すること
今の業績回復が続けば大きく上昇するはず

1. 成長性|地域による成長のばらつきが課題

  • 売上高は前年同期比0.8%減少し、成長率は低めです。
  • 車載部品や樹脂コンパウンド事業での成長が見られる一方で、中国市場での販売不振が成長を抑えています。
  • 米州での増益が一定の寄与をしていますが、地域ごとの需要変動が大きく、全体の成長に限界が見られます。

2. 割安性:高配当、適正価格から半分の割安水準

  • 通期での当期利益は前年同期比24.5%の増加が見込まれ、営業利益も9.6%増加の見通しです。
  • 適正価格の半分以下でありこのままの業績を維持できれば株価が2倍になる可能性があります。配当利回りも4%以上あるので長期保有にも向いています。

3. 収益性:|樹脂コンパウンド事業が大幅成長

  • 営業利益は前年同期比で9.6%増、当期利益も24.5%増加が見込まれ、収益性が向上しています。
  • 特に樹脂コンパウンド事業の営業利益は68.4%増と大幅に成長しており、収益基盤が強化されています。

4. 財務健全性:|設備投資や自己株式取得が影響

  • 営業キャッシュフローは前年同期比で減少しており、投資・財務活動のキャッシュフローも支出が超過しています。
  • 設備投資や自己株式の取得、配当支払いが資金流出の要因であり、財務基盤の強化が求められる状況です。

総合評価:|収益改善も、成長とコスト管理に課題あり

  • 日本精機は収益性の改善が見られますが、売上減少や地域ごとの需要変動への対応が課題です。
  • 成長分野での収益拡大とコスト管理強化が必要で、慎重な経営が求められる状況です。

日本精機の適正株価

業績

直近3年間をベースにした適正株価

(単位:百万円)
事業価値23493.33333
流動性資産合計202,699
投資その他の資産合計215
流動性負債合計68,599
固定負債合計33,275
財産価値120,595
企業価値110,814
株式発行部数60,907,599
1株当たりの価値1819.37123

2025年予想をベースにした適正株価

(単位:百万円)
事業価値93000
流動性資産合計202,699
投資その他の資産合計215
流動性負債合計68,599
固定負債合計33,275
財産価値120,595
企業価値180,320
株式発行部数60,907,599
1株当たりの価値2960.553411

2025年3月期第2四半期の業績概要

2025年3月期通期の業績予想

  • 売上収益: 3,100億円(前年同期比0.8%減)
  • 営業利益: 93億円(前年同期比9.6%増)
  • 親会社株主に帰属する当期利益: 66億円(前年同期比24.5%増)
  • 1株当たり当期利益: 110.73円

業績予想のポイント

  • 為替影響と地域別需要の変動: 円安の影響で海外売上が増加しましたが、中国市場では日本車の販売不振が影響し、減益要因となっています。米州では増益が見られ、全体としての増収に寄与しています。
  • 車載部品事業: 四輪・二輪車向けの計器が堅調に推移し、売上は前期比2.3%増の1,237億9,000万円。ただし、営業利益はコスト増の影響で25.0%減の19億3,000万円となり、利益率改善が課題です。
  • 樹脂コンパウンド事業: 売上が前期比12.3%増の47億4,300万円と成長が見られ、営業利益も68.4%増の3億9,200万円となっています。
  • 自動車販売事業: 新車販売が好調で、売上は128億5,600万円(前年同期比3.9%増)、営業利益も43.9%増の7億1,000万円と順調に拡大しています。

財政状態とキャッシュフローの概要

  • 営業活動によるキャッシュフロー: 法人税の支払い増加に伴い、前年同期比で減少し、42億円となりました。
  • 投資活動によるキャッシュフロー: 設備投資および無形資産取得による支出が増加し、約100億円の支出超過が発生しています。
  • 財務活動によるキャッシュフロー: 配当支払いや自己株式の取得、借入返済が影響し、31億5,000万円の支出となりました。

日本精機は、車載部品および樹脂コンパウンド事業の堅調な成長に支えられているものの、中国市場の需要減退やコスト増に対する対応が今後の課題とされています。

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